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底加工

神奈川県厚木市にあるガラス工房です。吹きガラスを中心に、トンボ玉、サンドブラスト等様々なガラス工芸が楽しめる工房です

今日は雨の一日。少し涼しくて吹く作業はいつもより楽。

そして加工作業も汗の量が少ない一日でした。

今日はグラスなどの底を綺麗にする「底加工」の手順をご紹介します。

コップや一輪挿しなど、出来上がったときはこのように
ポンテ跡というのがギザギザ、触ると切れそうな危ない状態。
これを綺麗に磨いていって、最終的につるつるの状態に仕上げていきます。

 

加工の手順図

底の形は「底上げ」と「平擦り」の2通り。
今回は「底上げ」真ん中が少しくぼんだ形の仕上げをご紹介します。

 

「底上げ1」
上の管からちょろちょろ流した水が、研磨剤と共に流れ落ちる仕組み。
その落ちた水と共に、回転している縦円盤(金属)の厚み部分にガラスを当て、
左右に振りながら少しずつ研磨する

これは粗擦り

 

「底上げ2」


1よりも細かい粒子の研磨剤で削ります。

こちらが「底上げ2」までの底

 

3「底上げ石」

これは天然の石をけずったもの
ちゃんと抑えていないとすっ飛んでしまいます。
石への当て方や動かし方など、どれも難しく、
力と集中力が必要な工程

 

 

4「共擦り」

「ともずり」といって、平らなガラスに細かい研磨剤と、水少々をたらし
この上でくるくると回しながら磨く
この段階で、机と接する平らな面ができます。
その幅はほんのすこしだけれども、この面があるとないとでは、
ガタつきや転がりにくいといった意味で、大きく違ってくる、
小さなひと手間。

キワに、すーっと細い面が見えますか?
真ん中はくぼんでこの面が平らな部分

5「底上げ木盤」 6「平木盤」

  

    少し丸みがある方           平らな方

2種類の木製木盤を使い、研磨剤を溶いた水をつけながら磨く(削る)
木でガラスが磨けるのか?と思われますが、磨けるのです!

木盤を両方終えるとこんな感じ  透明になっています

7「バフ」

やっと最後のバフがけ。
これも、研磨剤入り水を付けながら曇りを取っていきます

そして、やっとこのバフが終わったとき、ピカーッと磨けていたりするととても嬉しい!

綺麗になりました!

ここまで見てきましたが、「ともずり」を除いたすべての工程では
回転盤を使用するので、うっかりすると器がすっ飛んで傷がついたり、
いつの間にかどこかで傷がついていた、なんていう事もしばしば。
ですから、いくら形よく吹けたとしても、加工で失敗したら終わり。
最後まで気を抜けないのです。

いかがでしたか!
手作りガラスの底、あまり気にしたことがなかったと思いますが、
出会う機会があったときに、ちらっと見てみるのも面白いのでは!

 

スタジオの生徒さんはこの工程も習得し、頑張ってぴかーッと仕上げています。
体験作品もこのように仕上げています。

(写真と説明文はスタジオ生徒さんから引用させていただきました)

 

株式会社厚木グラススタジオ
〒243-0812
神奈川県厚木市妻田北2-13-8
TEL:046-297-5700 FAX:046-297-5888

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